ディーゼル機関車 解説


ディーゼル機関車の形式

国鉄時代のディーゼル機関車の形式の付け方は、
最初のアルファベットの“D”はDieselのことで、つまりディーゼル機関車を表す。
次のアルファベットは駆動軸数を表す。
駆動軸とは動力が伝わる車軸のことで、片面の車輪の数で確認できる。
アルファベットの順番で駆動軸数を表し、Dは4軸、Eは5軸を表す。
次の2桁の数字は最高速度を表す。
10から49は最高速度が85km/h以下で、
50から89が゜最高速度85km/h以上で、
また90台は試作車を表すようになっている。
この付番の仕方は電気機関車に準じている。

国鉄分割民営化後に主にJR貨物が製造する機関車からは、
3桁の数字を用いるようになる。
ディーゼル機関車を表す“D”と駆動軸数については国鉄時代と同じである。
JRでは最高速度ではなく、主電動機や伝達方式の種類によって区分している。
動力伝達方式で100から390は電気式、500から790は液体式になる。
電気式の中でさらに100番台は直流電動機、200番台は交流電動機、300番台はその他となる。


一般形ディーゼル機関車


 DD13形ディーゼル機関車

DD13形ディーゼル機関車は構内入換用に国鉄が製造した液体式ディーゼル機関車である。
駆動機関はDMF31S×2基、定格出力370PS/1300rpmで、
軸配置はB-Bとなっている。
1958年から1967年まで416両が製造された。

基本番台

1958年から1965年にかけて1から264の264両が製造された。
1から84が初期形で、後に13両が912形に改造され、85から110が台車が変更され一般形となった。
111はエンジンが出力増強の試作機で、DMF31SB形、定格出力500PS/1300rpmとなった。
112から264は出力増強形の一般形で、2両が912形に改造された。

300番台

1966年から1967年にかけて301から383の83両が製造された。
減速機や歯車比の変更によって番台区分となった。

500番台

1965年から501から518の18両が製造された。
基本番台112から264の新一般形を重連総括制御仕様にした区分。

600番台

1966年から1967年にかけて601から651の51両が製造された。
300番台を重連総括制御仕様にした区分。

 DD16形ディーゼル機関車

DD16形ディーゼル機関車はローカル線用の小型液体式ディーゼル機関車である。
駆動機関はDML61S、定格出力800ps/1,330rpmで、軸配置はB-Bとなっている。
1971年から1975年にかけて65両が製造された。

基本番台

1971年から1974年にかけて1から65の65両が製造された。
寒冷地向け、暖地向けで仕様の違いがある。

300番台

基本番台4両をラッセル式除雪ヘッド取り付け可能に改造された区分。
2号機、5号機、4号機、13号機が301から304に改造された。

 DD51形ディーゼル機関車

DD51形ディーゼル機関車は幹線の非電化区間の主力機として国鉄によって開発された液体式ディーゼル機関車である。
駆動機関はV形12気筒ディーゼル機関DML61Z×2基を搭載し、液体変速機DW2A×2基を搭載している。
定格出力2200PS/1500 rpmで軸配置はB-2-Bとなっていて、最高運転速度は95km/hである。

基本番台

1962年から1966年にかけて1から53の53両が製造された。
貨客両用でSGを搭載しているが、重連総括制御装置は搭載されていない。
JRに継承されることなく、1986年までに全て廃車された。
1は1962年に製造された第1次試作形で1986年に廃車、
2から4は1963年に製造された第2次試作形。5から19は1964年に製造された先行量産形、20から53は1965年から1966年にかけて製造された初期量産形。

500番台

1966年から1977年にかけて501から799、1001から1193の391両が製造された。
重連運転のために重連総括制御装置を搭載した区分である。
501から592の92両は半重連タイプ、593から799、1001から1193の299両は重連タイプと呼ばれる。
800から1000が欠番になっているのは800番台との重複を避けるためである。
587から592はSG非搭載車として落成している。
半重連タイプは重連運転時に本務機が単独ブレーキ弁を操作した時、補機のブレーキが作動しない。
半重連タイプはJRには継承されていない。
重連タイプは釣り合い引き通し管を装備して重連運転時に補機までブレーキが効くように改造された。

800番台

1968年から1978年にかけて801から899、1801から1805の102両が製造された。
貨物牽引専用として設計され、SGを非搭載にした区分である。

 DD54形ディーゼル機関車

DD54形ディーゼル機関車は2000馬力エンジンを1基搭載したディーゼル機関車である。
駆動機関はV形16気筒ディーゼル機関DMP86形×1基、液体変速機DW5形を搭載している。
当時の西ドイツから技術を導入し、機関はマイバッハ社MD870形のライセンス生産品、
液体変速機はメキドロ社設計のK184U形のライセンス生産品である。
定格出力は1820PS/1500rpmで軸配置はB-1-B、最高速度は95km/hである。

試作機

DD91形の形式名で1962年に試作され、1965年まで福知山線で試用された。

基本番台

1966年から1971年までに1から40の40両が製造された。

 DE10形ディーゼル機関車

E10形ディーゼル機関車はローカル線区の貨客車牽引や構内入換用に国鉄が製造した中形ディーゼル機関車である。
駆動機関はV形12気筒ディーゼル機関DML61ZA、1000番台はMDL61ZBに変更された。
定格出力1250PS/1500rpm、1000番台は機関変更のため1350PS/1550rpmとなった。
軸配置はAAA-Bとなっていて、最高運転速度は高速段85km/h、低速段45km/hとなっている。

基本番台

1966年から1970年にかけて1から158の158両が製造された。
旅客牽引のため、SG搭載で設計されているが、12から19は入れ換え専用のため、SGは搭載されていない。
国鉄分割民営化時にJR四国に4両のみ継承されたが、1989年に除籍になった。

500番台

1968年から1970年にかけて501から574の74両が製造された。
基本仕様は基本番台の量産機と同一であるが、構内入換、貨物列車用のためSGを非搭載とした区分である。
JRへの承継車はない。

900番台

1967年に901の1両が製造された。
大規模操車場での重入換用試作車であり、既に廃車となり、現存しない。

1000番台

1969年から1973年にかけて1001から1210の210両が製造された。
機関の設計変更を行い、燃料噴射ポンプや予燃焼室の形状を改良して出力を向上したSGを搭載する区分である。

1500番台

1970年から1979年にかけて1501から1765の265両が製造された。
1000番台の出力で旅客列車牽引のためのSGを搭載しない区分である。

 DE11形ディーゼル機関車

DE11形ディーゼル機関車は重入換専用機関車専用として国鉄が製造したディーゼル機関車である。
入替線用で旅客牽引には当たらないため、SGは搭載されておらず、また重連総括制御機能はない。
定格出力1250PS/1500 rpm、1000番台は機関変更のため(1350PS/1550rpmとなった。
軸配置はAAA-Bとなっている。

基本番台

1967年から1から65の65両が製造された。
国鉄分割民営化までに全車が廃車された。

1000番台

1969年より1001から1046の46両が製造された。
エンジンの出力を1,250psから1,350psに向上させた区分である。
1030、1031、1035、1046は無線操縦装置を搭載したが、のちに取り外された。

1901

1974年に製造された低騒音対応の試作車である。
2000年に廃車となった。

2000番台

1978年より2001から2004の4両が製造された。
1901をベースに住宅地付近での使用を考慮して防音を徹底した設計の区分である。


 DF50形ディーゼル機関車

DF50形ディーゼル機関車は国鉄が初めて量産した電気式ディーゼル機関車である。
重連総括制御機能だが、単機での運行も視野に入れて両運転台となっている。
定格出力1060PS/800rpm、500番台は機関変更のため1200PS/800rpmとなった。
最高速度はkm/h、軸配置はB-B-Bとなっている。
基本番台は三菱重工業がスイスのズルツァー社のエンジンをライセンス生産した、
直列8気筒直噴式の8DA25Aを搭載、
500番台は川崎車輛と日立製作所がドイツのMAN社のエンジンをライセンス生産した、
V形12気筒予燃焼室式のV6V22/30MAを搭載している。

1957年から1963年まで基本番台は1から65の65両、500番台は501から573の73両が製造された。


除雪用ディーゼル機関車


除雪用のディーゼル機関車として「ラッセル車」がある。
車両の前方にブレードと呼ばれる排雪板を装着して進行方向の片側もしくは両側に雪を掻き分ける。
雪が少ない地域や豪雪地域の初期除雪に活躍する。
DD15形ディーゼル機関車やDE15形ディーゼル機関車にラッセルヘッドと呼ばれるラッセル装置を取り付けて除雪する。
ラッセルヘッド車を取り外せば一般形ディーゼル機関車としても使用出来る。

 DD14形ディーゼル機関車

DD14形ディーゼル機関車はロータリー式ディーゼル機関車で除雪用である。
1960年から1979年にかけて1から8、301から335の43両が製造された。
基本番台8両が製造後、台車が変更されて1966年から300番台に番台変更された。
駆動機関はDMF31SB-R×2基、液体変速機DS1.2/1.35形、
定格出力500ps/1500 rpm、軸配置はB-B、重連総括制御装置搭載である。

 DD15形ディーゼル機関車

DD15形ディーゼル機関車は小形液体式ディーゼル機関車で除雪用である。
1961年から1972年にかけて1から46、301から304の50両が製造された。
軽量化のために台車が変更され、300番台に番台変更された。
駆動機関は直列6気筒ディーゼル機関DMF31SB×2基、液体変速機DS1.2/1.35形である。
定格出力500PS/1500 rpm、軸配置はB-Bとなっている。

 DD53形ディーゼル機関車

DD53形ディーゼル機関車は幹線列車牽引、除雪の両用として誕生したディーゼル機関車である。
1965年と1967年に1から3の3両が製造された。
駆動機関はDML61Z-R×2基、定格出力1,100PS/1500 rpm、軸配置はB-2-Bとなっている。
高出力であるが、そのために除雪の際に沿線に影響が出るなどして、量産化には至らなかった。

 DE15形ディーゼル機関車

DE15形ディーゼル機関車は中形液体式除雪用ディーゼル機関車である。
ラッセルヘッド取り付けて除雪作業に従事するほか、
平時は取り外して構内入れ換えや貨客車牽引にも使用される。
駆動機関は基本番台がDML61ZA、1000番台以降はDML61ZBが搭載され、
定格出力は基本番台が1250ps/1500rpm、1000番台以降が1350ps/1550rpmで、
軸配置はA-A-A-B、液体変速機はDW6、最高速度は85km/hである。

基本番台

1967年から1969年にかけて1から6の6両が製造された。
1、2、4から6が複線形単頭式、3が単線形単頭式として製造され、
1から3、6が両頭式に改造され、3は2053に改番された。
旅客牽引のためのSG装備。

1000番台

基本番台の出力増強タイプ。
1971年から1973年にかけて1001から1006の6両が製造された。
1001、1003から1006が複線形単頭式、1002が単線形単頭式として製造され、
1002、1004、1006は両頭式に改造され、1002は2052に改番された。

1500番台

1000番台のSG非搭載タイプ。
1971年から1973年にかけて1501から1546の46両が製造された。
1501から1504、1507、1509から1512、1514から1546、1518は複線形単頭式、
1505、1506、1508、1513、1517は単線形単頭式、
1519から1546は複線形両頭式として製造された。

2050番台

SG装備の単線形単頭式を単線形両頭式に改造したもので、
2052、2053の2両がある。

2500番台

SG非搭載の単線形単頭式を単線形両頭に改造したもので、
1977年から1981年にかけて27両が改造された。

2550番台

1500番台の単線形単頭式を単線形両頭式を改造したものである。


 DE50形ディーゼル機関車

DE50形ディーゼル機関車は単機で2,000馬力を有する大出力ディーゼル機関車である。
1970年7月に1号機が完成、後続機は製造されず1機のみの存在となった。
駆動機関はV型16気筒DMP81Z、定格出力は1,500ps/1,500rpm、
軸配置はA-A-A-B、液体変速機はDW7、ジャンパ連結器などを搭載、重連総括制御が可能。


JR貨物ディーゼル機関車


 DF200形ディーゼル機関車

DF200形ディーゼル機関車はJR貨物が北海道の輸送力増強を目的に電気式ディーゼル機関車である。
駆動機関はMTU12V396TE14×2基、定格出力1,700PS/1800rpmで、軸配置はBo-Bo-Boとなっている。

900番台試作機

1992年9月に登場した試作機である。901号機1両が製造された。

基本番台

1994年9月から1998年3月にかけて1から12の12両が製造された。

50番台

駆動機関をコマツ製SDA12V170-1に変更され、番台区分された。
1999年12月から2004年1月にかけて51から63の13両が製造された。

100番台

VVVFインバータの整流素子をGTOサイリスタからIGBTに変更され、番台区分された。
2005年から2011年にかけて23両が製造された。

7000番台

「ななつ星in九州」牽引機として古代漆を基調とした光沢のあるロイヤルワインレッドに塗色されたJR九州所属機。


 DH300形ハイブリッド機関車

老朽化した国鉄ディーゼル機関車の代替として設計されたハイブリッド方式の機関車。
ディーゼル発電機とリチウム電池の電力によって電動機を動かす方式で、軸配置はB-Bとなっている。
機関出力1,600rpm/270ps、主電動機は永久磁石同期電動機、モーター出力125kW、
IGBT素子VVVFインバータ制御、吊り掛け駆動。

900番台試作機

2011年7月11日より運用を開始した試作機。901号機1両が製造された。

基本番台

2012年1月より製造、同年2月8日より運用を開始した。

500番台

2014年11月に登場した寒冷地仕様の機関車。


民間鉄道ディーゼル機関車


鹿島鉄道

鹿島鉄道は関東鉄道の子会社で常磐線石岡から鉾田までの27.1kmを保有していた中小私鉄であった。
2007年4月1日に廃止になっている。
DD902形のほか、かつてはDD901形というディーゼル機関車を所有していた。
DD901形は1955年日本車輌製造で製作され、1988年廃車となり、常陸小川駅で静態保存されていた。
2007年2月27日に路線廃止の前に解体されている。

 DD902形

1968年日本車輌で作られた関東鉄道自社発注のディーゼル機関車。
国鉄DD13形の同形機である。
2005年に朱色に塗色変更され、敗戦後は売却された。

真岡鐵道

真岡鐵道はJR常磐線下館から茂木までの41.9kmを所有する第三セクターである。
蒸気機関車を使用した「SLもおか」などが人気である。
真岡線は非電化区間でSL列車の回送や営業運転の補機として使用されるディーゼル機関車として、
JR東日本からDE10形1535号機を購入した。

 DD13形55号機

1992年に神奈川臨海鉄道からDD55形4号機を購入し、
SL列車の回送、補機として使用していた。
後続のDE10形1535号機が導入され、2004年11月に退役した。

嵯峨野観光鉄道

嵯峨野野観光鉄道は山陰本線旧線でトロッコ列車を運行している観光特化の鉄道会社である。
JR西日本の完全子会社で、トロッコ列車の牽引にはDE10形ディーゼル機関車を使用している。

 DE10形1104号機

JR西日本のディーゼル機関車DE10形1104号機を移管し、専用塗色にを纏って牽引機にしている。
また検修などで使用できないときは梅小路機関区のDE10形1156号機を使用し、
この車両も嵯峨野観光鉄道色を纏っている。

津軽鉄道

津軽鉄道は津軽五所川原から津軽中里までの20.7kmの津軽鉄道線を運営する地方鉄道である。
その前身は五能線川部−五所川原間を敷設した陸奥鉄道で、
国有化によって陸奥鉄道の株主は出資額の倍額を受け取り、
それを元手に津軽半島に鉄道を敷設するために設立されたのが津軽鉄道である。
1930年7月15日に五所川原(現・津軽五所川原)から金木までが開業し、
同年11月13日に中里(現・津軽中里)まで延伸し、全通した。

 DD35形

1957年にDD351、1959年にDD352が新造された。
軸配置B-Bで、ロッド駆動式である。

 秩父鉄道

秩父鉄道は羽生から三峰口までの71.7kmを所有する地方鉄道である。
また武甲山から産出される石灰石の貨物輸送も盛んで、貨物専用線も所有する。

 D15形

1969年に西武拝島線小川駅から延びるブリヂストン東京工場専用線の入換機関車として製造された。
1983年にこの専用線廃止に伴い西武鉄道に譲渡された。
西武鉄道時代には既に「D15」を名乗る機関車が存在していたため、「D16」を名乗っていた。
西武鉄道の定期貨物列車廃止が廃止に伴い1996年11月15日に廃車になり、秩父鉄道に売却された。
車籍のない構内入れ換え用として使用されている。


 大井川鐵道

JR東海道本線金谷駅から千頭までの電化路線大井川本線39.5kmと、
千頭から井川までの非電化単線井川線25.5kmがある地方鉄道である。
井川線は中部電力の専用線として敷設され、大井川鉄道が運営を委託されて旅客営業している。
長島ダムの完成により一部区間が水没するため、新線を建設してその区間を電化し、ラック式にした。

 DD20形(井川線)

1982年に登場し、1986年までに6両が製造された井川線専用の液体式ディーゼル機関車である。
最高速度 40km/h、自重 50.0t、機関はコマツ・カミンズNT855L 335PS×1基、駆動方式は液体式である。


 平成筑豊鉄道

平成筑豊鉄道は国鉄特定地方交通線の伊田線、糸田線、田川線を引き継ぎ、
1989年4月26日に設立された第三セクター鉄道である。
1989年10月1日にJR九州より伊田線、糸田線、田川線を転換して開業した。
また2009年4月26日より廃止された貨物線跡を利用して、
門司港レトロ観光線を開業させた。
北九州市が路線を所有し、平成筑豊鉄道が第3種鉄道事業者として列車を運行している。

 DB10形

南阿蘇鉄道でトロッコ列車牽引用に協三工業で製造され、
2009年に平成筑豊鉄道が導入した門司港レトロ観光線の牽引機関車である。
機関は日野自動車製DS50、機関出力82.4kW/112PS、液体式変速機。


 有田鉄道

有田鉄道は有田みかんを輸送のため1915年に部分開業、
翌年全通した地方鉄道で、2003年1月1日に廃止された。
現在はバス事業を展開、タクシー事業は分社化している。

 DB10形DB107

DB20形と同型機。詳細不明。


 巴川製紙所

静岡県静岡市清水区にで創業、社名は工場付近を流れる巴川因む。
かつては特殊紙を得意とする製紙会社であったが、
現在は事業主体をエレクトロニクス部門に移している。

 DB101形

巴川製紙所所有の同社引き込み線貨車入れ換え用の機関車である。
1957年協三工業で製造され、1969年に 巴川製紙所に転籍、1986年廃車された。


 三岐通運

小野田セメント(現・太平洋セメント)藤原工場のセメント輸送を担う三岐鉄道のトラック部門が独立し、
1951年に創業した中部圏を地域に物流システムを展開する貨物自動車運送事業会社である。

 DB25号機

小野田セメント(現・太平洋セメント)名古屋サービスステーションの入れ換え用に、
1954年に投入された日立製液体式ディーゼル機関車である。
三岐通運に転籍、廃車後に三岐鉄道西藤原駅に展示された。


 神奈川臨海鉄道

川崎市臨海部の東海道貨物線塩浜操(現・川崎貨物)を拠点として、
沿線の企業の貨物輸送を行うために1963年に設立された。
国鉄(現・JR貨物)と沿線自治体、企業などが出資する第三セクター鉄道である。

 DD55形

自社発注の主力機で19両が製造された。
軸配置B-B、自重55t、定格出力1,000PS、
初期製造機は廃車が進んでいる。


 京葉臨海鉄道

蘇我から北袖までの19.9kmと2つの分岐線を持つ、
沿線の企業の貨物輸送を行うために1962年に設立された。
国鉄(現・JR貨物)と沿線自治体、企業などが出資する第三セクター鉄道である。

 KD60形

国鉄DD13形をベースに開発された自社発注機で、4両が在籍。
機関を三菱製の小型のものとして機関室の高さを低くして運転室からの視界を拡大させた。


 衣浦臨海鉄道

愛知県半田市を中心に半田線、碧南線の2路線を持つ。
衣浦湾の工業地帯の輸送を担うため1971年に設立された。
現在は中部電力碧南火力発電所への輸配送が中心である。
国鉄(現・JR貨物)と沿線自治体、企業などが出資する第三セクター鉄道である。

 KE65形

国鉄DE10形と同タイプで4両を自社発注したが、
輸送量低迷で2両を売却、碧南線開業に伴い、
日本国有鉄道清算事業団からDE10形を購入し、
再び4両体制になっている。




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